IPCL・ICL
IPCL・ICL治療の概要と費用
当院では、眼内コンタクトレンズを用いた視力矯正治療を行っています。角膜を削らないため、強度近視の方や角膜が薄い方でも治療が可能です。
手術費用(両眼 / 乱視軽減術もセット)
72万円(税込価格79.2万円)
IPCL V2.0の特徴とメリット・デメリット
IPCLはEyeOL UK社が販売する新しい後房型の有水晶体眼内レンズです。2017年より光学部にセントラルホールが備わったV2.0が展開されています。全世界40カ国以上で10万件以上の実績があり、2025年4月に医療機器として厚生労働省に承認されました。

幅広いニーズに対応する4種類のレンズタイプ
IPCL V2.0は近視・遠視・乱視・老視が矯正できる4種類のタイプがあり、幅広い年齢層のニーズに対応可能です。度数の設定範囲も非常に広く、近視は最大-30.0Dまで、乱視は最大+10.0Dまで矯正することができます。

患者様の目に合わせた豊富なサイズ展開
11.00mmから14.00mmまで0.25mm刻みで合計13種類のサイズがあります。最適なサイズを選択することで、術後のレンズ位置が適切でないことによるリスクを最小限に抑えることが可能です。
独自のハイブリッド素材と安全性の高いデザイン
レンズには「ハイブリッド親水性アクリル」が採用されています。タンパク質が付着しにくく、表面構造が非常に滑らかなため、見え方の質が高いことが特徴です。また、房水の循環を促進する7つのホールが設置されており、白内障や緑内障の発症予防に配慮されています。

精度の高いsmart toricシステム
乱視用レンズは、患者様の乱視軸に合わせて製造する完全カスタムメイドです。レンズを水平で固定するシステムを採用しているため、より精度の高い手術が行えます。

多焦点レンズによる老視矯正

40歳以上の方向けに、多焦点IPCLも用意されています。回折型3焦点構造により、老眼鏡なしで手元の見え方を大幅に改善することが可能です。

特殊な構造により、光エネルギーのロスを抑え、ハローやグレアの発生が最小限に留められています。ライフスタイルに合わせ、片目のみ多焦点にする選択肢もあります。

IPCL治療のメリットとデメリット
| メリット |
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|---|---|
| デメリット |
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手術方法の詳細
手術は点眼麻酔で行い、片眼10分程度で終了します。

- 瞳孔を開き麻酔を行った後、角膜の縁に数ミリの切開口を作成します。
- 小さく折りたたんだレンズを挿入し、虹彩と水晶体の間に固定します。
- 切開口は自然に閉鎖するため、糸で縫う必要はありません。
- レンズは半永久的に使用可能で、特別なメンテナンスも不要です。
適応条件と手術ができない場合
適応条件
| 年齢 | 21歳以上 |
|---|---|
| 度数 | 6.0D以上の近視(3D以上6D未満、15D超は慎重適応) |
| 安定性 | 術前1年以上、屈折が安定していること |
禁忌(手術が受けられない方)
- 21歳未満の方
- 浅前房(2.8mm未満)または角膜内皮障害がある方
- 妊娠中・授乳中の方
- 眼疾患(白内障、緑内障、網膜疾患など)がある方
- 重篤な全身疾患(糖尿病、膠原病など)をお持ちの方
- コラーゲンに対する過敏症がある方
ICL(眼内コンタクトレンズ)の特徴
ICL(インプランタブルコラマーレンズ)は、STAAR Surgical社によって開発された歴史あるレンズです。
1997年の欧州承認以来、世界80カ国以上で200万眼以上の実績があり、世界的な標準治療となっています。日本国内でも2010年に厚生労働省に承認されました。
素材には生体適合性の高いコラマー(Collamer)を使用しており、紫外線をカットする機能も備わっています。万が一、将来的に別の治療が必要になった場合にはレンズを取り出して元の状態に戻すことが可能です。
手術までの流れ
-
手術適応検査
手術が可能かを判断するための検査です。所要時間は30分〜1時間程度です。 -
精密術前検査
適応があると判断された場合、より詳細な精密検査と診察を行います。約2時間を要します。 -
手術当日
点眼麻酔を行い、約30分で手術が完了します。術後1時間程度経過を観察し、問題がなければ帰宅可能です。 -
手術翌日検査
経過を確認するための検査を行います。通常はこの日から普通の生活に戻れます。 -
定期検査
術後1週間、1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月の間隔で定期的な検査を行い、目の状態をしっかり確認します。
検査および手術の費用
検査費用
| 適応検査 | 約2,500円(健康保険適用) |
|---|---|
| 術前検査・診察 | 無料 |
| 術後定期検査(6ヶ月まで) | 無料 |
手術費用(両眼)
| 合計金額 | 792,000円(税込) |
|---|
※上記費用には術後検査、点眼薬、保護用メガネが含まれます。
※レンズ代金と手術費用は事前のお振込みとなります。
レーシックとの違いと利点・欠点
IPCL・ICLの主な利点
| 適応範囲の広さ | 強度近視や角膜が薄い方でも施術が可能です。 |
|---|---|
| 見え方の質 | 網膜像の縮小がほとんどなく、クリアで自然な見え方が得られます。 |
| 安定性 | 角膜を削らないため、視力の戻りがほとんどありません。 |
| ドライアイ | 神経を切断しないため、術後のドライアイ症状が起きにくいのが特徴です。 |
| 可逆性 | 必要に応じてレンズを取り出し、元に戻すことができます。 |
IPCL・ICLの欠点
- レーシックに比べて費用が高額である
- 手術には眼科医の高度な技術が必要となる
- 目の形状によっては適応外となる場合がある
- 稀にレンズの入れ替えや位置修正が必要になることがある
手術のリスクと合併症について
一般的に見られる症状
| 術直後の違和感 | かすみ、まぶしさ、充血などが出ることがありますが、数日で安定します。 |
|---|---|
| 光の見え方 | ハロー・グレア(光の輪やにじみ)を感じることがありますが、次第に慣れる方がほとんどです。 |
| 老眼の影響 | 40歳以上の方は老眼の症状を自覚しやすくなります。多焦点レンズでの対応も可能です。 |
稀に起こる合併症
- 眼圧上昇:一時的に点眼薬などでの治療が必要になる場合があります。
- レンズ不適合:サイズや度数が合わない場合、再手術を行うことがあります。
- 白内障:非常に稀ですが、進行した場合は白内障手術を行います。
- 眼内炎:極めて稀な感染症ですが、早期の治療が必要です。
執刀医のご紹介
飯田 秀輝(いいだ ひでき)
資格・所属
- 日本眼科学会認定 眼科専門医
- Staar Surgical EVO Hole-ICL認定医
- エキシマレーザー認定医
- オルソケラトロジー認定医
受賞歴

2024年、STAAR Surgical社の国際会議にてYoung EVO ICL ophthalmologist Awardを受賞しました。
